ノロウィルス感染
ノロウィルス感染の疑いがある事案が発生したら
食品の製造や保存、運搬に関わる事業所内で、従業員の嘔吐などが発生した場合、ノロウィルス感染を疑った上で、二次感染が広がらないように適切な処理をしなければなりません。
ノロウィルスの特徴、感染経路、感染した時の症状、消毒方法や予防方法については、一般的に知られています。
しかし、感染疑いのある従業員や、感染疑い事案が発生した現場で、処理等に対応した従業員のユニフォームの取り扱いと消毒方法については、不安があるのではないでしょうか。
クリーニング業法に基づく消毒処理をすることで、二次感染を防ぐと同時に、衛生管理上の対外的なリスクを最小化することができます。
嘔吐物等の処理
嘔吐物等の処理は、処理をする職員自身、事業所内の他の従業員への二次感染拡大を防ぐため、適切な方法で迅速、確実に行うことが必要です。
ノロウィルスの消毒には、アルコールや逆性石けんでは十分ではありません。塩素系漂白剤の次亜塩素酸ナトリウムを使い消毒します。
実際に事案が発生した時は、あらかじめ、消毒用の次亜塩素酸ナトリウム、使い捨て手袋、マスク、ガウンやエプロン、拭き取るためのペーパータオル、専用バケツ、ビニール袋、その他必要なものを用意します。
1、まず最初に、汚染したと思われる場所に関係者以外の人が近づかないようにします。
2、処理をする人は、使い捨て手袋とマスク、エプロンやガウンを着用します。
3、嘔吐物などは、使い捨てのペーパータオル等で汚染された場所の外側から内側に向けて拭き取ります。拭き取り面を折り込みながら飛散しないようにていねいに拭き取ります。この時、同一面でこすると汚染を拡大するので注意してください。
4、使用した使い捨てペーパータオル等はすぐに廃棄用のビニール袋に入れます。ビニール袋には、1000PPM (0.1%)の次亜塩素酸ナトリウム溶液をしみこむ程度に入れて消毒処理します。
5、嘔吐物が付着していた床とその周囲を1000PPM(0.1%)の次亜塩素酸ナトリウム溶液を染み込ませたペーパータオル等で覆うか、浸すように拭きます。※次亜塩素酸ナトリウムは、強い漂白作用がありますのでカーペットなどは変色することがあります。鉄などの金属は腐食するので消毒終了後10分程度で水拭きをします。
6、手袋は付着した嘔吐物が飛び散らないよう、表面を包み込むように裏返してはずします。その手袋は、使ったペーパータオルと同じように処分します。
着衣により二次汚染の防止
汚染の疑いのある着衣(ユニフォーム上下、エプロン、帽子など)を取り扱う時は、必ず、使い捨てのビニール手袋とマスク、エプロンを着用し、汚物が直接肌に触れたり、飛沫を吸い込んだりしないよう防護してください。
1、汚染の疑いのある着衣に付着した嘔吐物などは使い捨てペーパータオルなどでできるだけ取り除きます。
2、使用した使い捨てペーパータオル等はすぐに廃棄用のビニール袋に入れます。ビニール袋には、1000PPM (0.1%)の次亜塩素酸ナトリウム溶液をしみこむ程度に入れて消毒処理します。
3、その後、汚染の疑いのある着衣は、専用のビニール袋に入れしっかりと縛って封をします。
4、もう1枚新しいビニール袋を用意し、汚染の疑いのある着衣を入れ縛ったビニール袋ごと、その新しいビニール袋にもう一度入れ、しっかりと縛って封をし、ビニール袋を二重にして、消毒処理までの持ち運び時に二次汚染が起きないようにします。このビニール袋に入れる作業時に周囲を汚染しないよう十分に注意してください。
5、ビニール袋には、消毒が必要な着衣である旨、明記してください。
6、ビニール袋に二重に入れた状態で引き渡しを受け、弊社の「指定洗濯物取扱施設」にて消毒処理をします。消毒の必要な洗濯物の引き渡しは、一般の洗濯物と分けて受け渡しをします。
着衣の消毒とクリーニング
消毒処理は、次亜塩素酸ナトリウムを使用し、水温30℃以上で、その遊離塩素250ppm以上の水溶液中に5分間以上浸すことで行います。
条件として、①終末遊離塩素濃度が、100ppmを下らないこと。②終末水温が30℃を下らないこと。③消毒する洗濯物が十分に浸る水量であること。が求められます。
また、消毒する洗濯物を確認し、著しい汚れがある場合は、消毒槽で洗い落とし十分なすすぎを済ませてから消毒処理工程に入ります。
消毒処理の行程
1、消毒する洗濯物の量から、消毒槽の水量を算出設定し、給湯温度45℃設定で給湯します。
2、設定した水量から、250ppmの濃度になる次亜塩素酸ナトリウムの原液を用意し(※次亜塩素酸ナトリウム製品により原液濃度に違いがある。)、消毒槽の温水とよく混ぜる。
3、消毒する洗濯物を消毒槽に入れよく浸す。
4、タイマーを5分に設定し、洗濯槽のかくはんをしながら、消毒を始める。
5、タイマーが5分を経過したら、温度計を水中に差し入れ、水温が30℃以上に保たれていることを確認する。
6、塩素濃度試験紙を使い、有効残留塩素濃度が100ppm以上であることを確認する。
7、水温が30℃以下の場合、または有効残留塩素濃度が100ppm以下の場合は、もう一度消毒作業をやり直す。
8、消毒処理記録簿に、依頼先、日付、時間、終末水温、終末塩素濃度を記録する。
これらのクリーニング業法に基づく消毒処理をすることによって、二次感染を防ぐと同時に衛生管理上の対外的なリスクを最小化しましょう。
ノロウィルス感染の疑いのある事案が発生したら
問合せ、または連絡先:049-293-2585